神力寺

お墓の再生2015.9.12

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9月を迎え秋らしくなってきました。我が家では夏休みが終わったのでやれやれと言ったところです。檀信徒の皆さまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
先日、帰命の塔の側に植えていたモクレンに葉がつき始めました。実は3月に植えたのですが、4月に花を咲かせ、その後にだんだん弱ってきて葉が落ちはじめ新芽がことごとく萎んでいって葉が一枚だけになっていました。私はこの葉が落ちたら枯れてしまうのではと思っておりました。そのモクレンに新芽が出て葉がつき始めているのを発見し、生命力の強さにいたく感動致しました。

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樹木は環境が変わるとそこに適応しようと頑張ります。人も同じです。一昔前まで代々の家業、例えば農業をつぎ、親と同居することは当たり前でした。しかし、現代社会において親と別の仕事をする人のほうが多いのが現実、そして仕事の為に家を離れて暮らす方が多いのも現実です。その結果、核家族になり、故郷を離れて暮らし、故郷には年老いた両親を残して生活する家族が多くなってきました。それは良い悪いというものでなく私たちが現代社会に適応して懸命に生きる姿なのです。
しかし、それにともない様々な問題が発生してきました。老年を迎えた両親の介護、故郷の家屋問題、お墓の問題など様々です。その為、介護保険が出来、家族に変わって社会で介護をおこなうようにかわりました。故郷の家の問題もつい最近空き家対策に自治体が乗り出しました。お墓の問題も同じこと、地域の共同墓地から霊園へと移り、納骨堂や永代供養墓・散骨等様々な形に変化してきました。
色々なことは姿形は変わったかも知れませんが、心の部分は変わってはいません。例えばお墓で言えば代々の墓から納骨堂や永代供養墓など姿形は変わったかも知れませんが大切な人を思う気持ちが変わったわけではありません。
【墓】の字を分解すると艸+旦+人+土になります。艸(草)と土の間に人がいて旦という字は地平線から太陽が昇る姿を現します。だからお墓の前に立つとき、大切に思う人が輝きながらいるんです。
そういう思いは変わらないのです。現代社会において家族の形が変わってきたので実際問題かたちは変わらざる得ない。しかし、大切に思う気持ちは引き継がれているのです。
私が神力寺で永代供養墓を建設しようと思った理由は家族のかたちが代わり代々のお墓が維持できなくなったこと。納骨堂も考えましたが、納骨堂は将来的に建替を余儀なくされます。現在、納骨堂を初期に建てたところが老朽化で建替の時期が来ているのにその資金の確保が難しいという話をよく聞きます。
それらの問題を解決してくれるのがこの永代供養墓「帰命の塔」なのです。建物ではないので修理の費用が少なくて済むし、尚且つ永代使用料の一部を基金にするので将来的に安心ができます。県内でも実施事例が少ない為になかなか認知されていませんが、これから普及していくのではと思っております。

 かたちは大事ですが、もっと大事なのは心です。

 仏さまはいつもあなたを見てくれていますよ。

南無妙法蓮華経

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